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健康診断を理由に、採用内定を取り消すことができる?

2012年03月05日更新

最近少しずつ暖かくなってきており、もう少しで春という感じですね。

 春になれば、新たな社員を採用すること方もいらっしゃるでしょう。

 ところで、新入社員を採用する際、

 健康診断の結果を提出してもらうことがありますね。

 労働安全衛生規則第43条「雇入時の健康診断」があり、

 雇用者の健康を把握し、適正に配置する目安として実施するものです。

 その健康診断の結果を理由に採用内定を取り消すことができるのでしょうか?
 

 
 まず採用内定を行った場合、「内定」というだけあって、

 会社は、一定の場合採用を取り消すことができます。

 しかしどんな理由でも取り消すことができるというわけではありません。

 ある程度合理的で、他人から見ても仕方ないな と

 思われるような理由でなければなりません。


 健康診断の問題で言えば、「将来にわたって、

 自社の業務に従事することが出来ないような異常が発覚した」

 といった場合でなければなりません。


 
 なお、採用内定取消事由は、採用内定通知書や誓約書に

 予め記載しておくことができます。

 例えば、

「社員が、傷病などにより、配属先での労務の提供ができない場合

 会社は内定を取消することができる」といった感じにです。


 
 もっとも、そういったことが、採用内定通知書や誓約書に

 記載されてないとしても、

 必ずしも、内定取り消しできないというわけではありません。

 結局 前述したように、ある程度合理的で、

 他人から見ても仕方ないと思われるような健康上の理由により

 予定されていた労務の提供ができないようであれば、

 内定を取り消すことができると考えられます。

 内定を出すかどうかの判断で、
 
 精神疾患の場合は、健康診断書でわからないケースがほとんどですが、

 面談時に確認をとっておくことが必要でしょう。

 

 ただ、精神疾患にしろ、他のことにしろ、程度問題です。

 この問題は本当に悩ましいです。


 企業には安全配慮義務があるので、健康状態の悪い人が労災になったり

 してもいけません。

 面接でヒアリングをする場合は、「なぜ聞くのか」ということを

 伝えつつ話をし、対応を考えておくことが必要だと思います。

 働く側からすると、一度精神疾患にかかっても問題なく働ければ

 きちんと就職したいと思うでしょう。

 もしも何か病歴や既往症があっても隠したくなる気持ちはわかります。

 けれど、それでよい結果はうまないでしょう。

 現在はどんな状態で、どんな仕事だったらできるのかを明確にしておければ

 アピールすることもできそうです。

 就労支援も増えてきているので、そういった機関に相談することもできます。

 

 重い課題で、私に語る資格はありませんが、

 誠実にまさるものはないと思っていますが、いかがでしょうか。

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